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アークエンジェルのプラズマブースター(ポジトロニック・インターフェアランスの原理)について

2013-11-09 15:48

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 今回の考察はガンダムSEED 40話でアークエンジェルがオーブを脱出する際、

大気圏離脱のために利用したプラズマブースターとポジトロニック・インターフェアランス(※1)という現象についてです。

なんか、マニアックなところを攻めすぎた気がしますw

 さて、もう一度本編を振り返ってみると

①プラズマブースターを取り付けたアークエンジェルが天を仰ぐ姿勢でローエングリンを前方に発射

②発射方向のはるか遠方から、謎の虹色の光の奔流がアークエンジェルを包む

③プラズマブースターが始動し、船体が加速し大気圏離脱完了

こんな感じでしたね。



ちなみに小説によると・・・

ポジトロニック・インターフィアランスにより〝アークエンジェル〝は一気に加速して、

軌道速度の時速二万八七〇〇キロに達し、数分後には大気圏を離脱していた。

(「機動戦士ガンダムSEED ④舞い降りる剣」p.397より引用)

とあることから、相当に加速を持続できたのだと思われます。

 正直、当時小学生だった現象也にはどうしてアークエンジェルが大気圏離脱できたのかさっぱりでしたw

今も完全に理解できたわけではないのですが、資料を集め、知恵を絞って以下のように考えてみました。

 まずは文章設定を確かめましょう。

ポジトロニック・インターファライアンス

 POSITRONIC INTERFERENCEと記す。

陽電子干渉のことであり、アークエンジェルがオーブから宇宙へ発進する際に使用した。

まず、ローエングリンを発射し、円錐状の反物質のコクーンを作り出してその中をアークエンジェルが進むようにする。

その結果、正物質である大気がコクーンに遮られ、アークエンジェルは空気抵抗を無視して

加速することができるようになるというもの。

 このコクーンには本体を引きつける性質があるため、さらに加速できるというメリットもある。

ただし、これは緊急避難的な方法であり、アークエンジェルの本来の地球脱出法ではない。

(「機動戦士ガンダムSEED オフィシャルファイル メカ編Vol.3」p.29より引用)

んー、なんとなく言いたいことはわかるけど、疑問点があります。

ローエングリンの発射は一瞬だけなのに反物質(陽電子)のコクーンがそうそう維持され続けるのか?

 そもそも、陽電子とは物質を構成する原子に含まれる電子と反対の+電荷を持ち、それ以外の特徴を同じくする素粒子です。

この陽電子が電子に触れると、対消滅で互いの静止エネルギー(質量が存在することで生じるエネルギー)に相当する

511keVのエネルギーを持つ光子、つまりガンマ線に属する電磁波に変化します。

 大気中なんて空気分子(もちろん大量の電子を抱え込んでいる)で一杯の空間で陽電子が対消滅もせず、

長い間存在し続けるなんてことは普通ありえません。

もし、ありえたとしても射線上の空気分子中の電子は消滅しますが、

残りは荷電粒子・イオン(陽子と中性子からなる原子核のみの状態、電子を失ったので+電荷を持つ)として存在するはずです。

原子核に比べ電子は非常に軽いので、荷電粒子の質量は電子を失う前と変わらず、空気抵抗の減少は期待できません。(※2)

 では、空気抵抗の減少をどう説明するのか?

対消滅により発生したガンマ線が周囲の荷電粒子あるいは空気分子の熱運動を激しくさせ(※3)、

加熱・膨張により低密度・低圧なコクーン(劇中の「Air spike zone」はこれか?)を形成。

これにより進路上の空気(厳密には荷電粒子集団)が薄くなるため空気抵抗は減少しますし、

アークエンジェルを包むコクーンは周囲に比べ低圧なので吸引効果が働きます。

まあ、結局持続時間の問題は解決できませんが・・・

 さて、他の文章設定を確認しましょう。

(中略)~しかし、監督から付けろと言われれば付けねばなるまい。

だが、400mの船体に更に巨大なロケットを付けるというのはあまり現実味がないと思い、

船体その物をエンジン化する事にした。

ローエングリンを大気中で発射して船体にプラズマを帯びさせて、それを後方に集束、誘導して巨大な推力とするのだ。

大気が薄くなってきたら、主エンジンをブースターに蓄積された電力で全開にして重力圏を離脱する。

つまり、このブースターはプラズマ誘導用の磁場増幅と予備バッテリーとしての能力を持っているのである。

(「ホビージャパン 山根公利イラストエッセイ Seek! Seed Ships #10」より引用)


IMG_20130813_023143.jpg

こちらはしっくりとくる設定ですね。

プラズマブースターという名の通り、プラズマ(※4)を推進剤として磁場で後方に噴射し推進力を得ているのですね。

いわゆる電磁加速型の電気推進というやつです。(MPDアークジェットに詳しい)

もうちょっと、文章設定を詳しく書くなら

「ブースター本体からプラズマに電流を流し、磁場との相互作用によるローレンツ力でプラズマを後方に噴射する」

といったところですかね。

 以上から、下のイラストのようにまとめられますね。
ポジトロニックインターフェアランス

こんな感じの落とし所でどうでしょう?

 ↓こちらでは他の解釈がされています、どうぞ参考に。

学問の小部屋・空想世界に対する科学的理解の
「ポジトロニック・インターフェアレンス」~機動戦士ガンダムSEEDにおける大気圏脱出方法について~<科学考証>

※1
小説→ポジトロニック・インターフィアランス
オフィシャルファイル→ポジトロニック・インターファライアンス

など媒体により名称がバラバラですが、引用箇所以外では劇中台詞の発音を重視して

「ポジトロニック・インターフェアランス」を用います。

※2
質量ですが、以下のように陽子・中性子は電子の約1800倍あります。
電子:9.11×10^-31[kg]
陽子・中性子:1.67×10^-27[kg]

また、空気中の酸素や窒素を構成する素粒子は(本来は分子で存在するので2倍)
酸素原子 O→電子:8個 陽子:8個 中性子:8個
窒素原子 N→電子:7個 陽子:7個 中性子:7個

ですので、対消滅によって電子が全てガンマ線として消え去っても、質量の減少は0.1%にも満たないです。

質量がもっと減少していれば、空気抵抗は空気密度に比例するので減少しますが、

0.1%程度の質量減少ではどうにもなりません。

※3
ガンマ線と言えばジェネシスがガンマ線レーザー砲だったのを思い出しますが、あれを出力100%で地球へ発射すると、

照射地点は毎分数万kw/m^2のレーザーで焼失、大気も加熱膨張により超音速の衝撃波を発生させ広範囲を破壊し、

加熱された大気の傘に反射した紫外線レーザーが二次被害をもたらすなどするそうです・・・怖い怖いw

※4
プラズマというのは原子から電子が叩き出され、荷電粒子と電子がバラバラに混ざり合った状態のことを指します。

本来なら、対消滅で電子は消え荷電粒子のみの状態なのでプラズマというよりイオンというべきですが、

ガンマ線で空気が電離して新たにプラズマが発生していると考えればいいと思います。



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